貴重な蔵書(閉架書庫)

内田嘉吉文庫
内田文庫 内田嘉吉氏(うちだ・かきち、1866〜1933)は、逓信官僚として日本の海事関係に関する法律の整備などに尽力し、また台湾総督も務め植民地行政に携わりました。後には貴族院議員や私立東京商業学校校長を務め、学校教育・社会教育の分野でも実績を残しました。千代田図書館の内田嘉吉文庫は、内田氏の蔵書約16,000冊を、氏の没後、昭和9年に当時の東京市立駿河台図書館(千代田図書館の前身)が受託したもので、外国語図書が70%以上を占めています。内田氏の仕事柄東洋交通関係の古刊書が豊富なことが、この文庫の特徴の一つです。そのなかでも有名なものとしては、中世末〜16世紀の古地誌と航海誌を網羅する大叢書として世界的評価を得ている「ハクルート協会」発行の叢書のうち、第1期刊行の100冊のほとんどを備えているところは世界的にも少なく、研究資料としての意義が高いと考えられます。

蔵書約16,000冊のうち、「内田嘉吉文庫稀覯書集覧」に掲載されている初版本や限定本、古書等の貴重な資料約600点をデータベース化しており、『内田嘉吉文庫稀覯書集覧検索システム』で調べることができます。

詳細はこちら
古書販売目録コレクション
古書販売目録コレクション 日本における古書売買の歴史は古く、平安時代から始まり、それが職業として成立したのは江戸末期といわれます。そして明治になると店舗販売に加えて目録販売(通信販売)も積極的に行われるようになり、商品紹介カタログとして多くの古書販売目録が発行されてきました。

古書販売目録は一時的な利用を目的とした販売カタログであるため、長期間保存されることは滅多にありません。しかし、過去の古書販売目録からは、その時点で存在していた古書の概要や値段の変遷などを知ることができ、またその時々の書物の流通の手がかりを得ることができます。一点一点の稀少性というよりは、コレクションとして集まることにより、出版文化史を研究する上で重要な意味を持ってくる資料です。

詳細はこちら
内務省委託本

世界を描く1 戦前期の日本では、中央官庁の一つであった内務省が出版物の検閲を行っており、全国で出版されたさまざまな本が内務省に納本されていました。1937(昭和12)年頃以降、内務省で検閲業務に用いられた原本の一部が、千代田図書館の前身である駿河台図書館をはじめとする市立図書館4館に委託されることになりました。当館では、これらの資料を「内務省委託本」と呼び、現在約2,300冊が確認されています。
世界を描く2 当館の所蔵する「内務省委託本」は、実際に検閲に使用されたもので、内務省の係官が内容をチェックするために引いた赤線・青線、出版の可否についてのコメントなどが残されています。発禁本は含まれていませんが、当時どのように検閲が行われていたのかを知ることができるという点で、出版史上貴重な資料です。

従来は閉架書庫に収められている資料の一部として所蔵しておりましたが、浅岡邦雄准教授(中京大学)が検閲を含めた戦前期の出版事情について研究される中で、それらの本の貴重性に注目されたことがきっかけになり、全閉架資料約9万冊を1冊ずつ調べ、「内務省委託本」として抽出したものです。
 

内務省委託本パンフレットはこちら
  内務省委託本の検索には、メインカウンターにある『千代田図書館所蔵 内務省委託本目録』(冊子)をご利用ください(OPAC、WebOPACでの検索には対応しておりません)。また、資料の閲覧には事前の申請が必要です。くわしくは、図書館までお問い合わせください。
劣化や整理作業などによりご希望に添えない場合がありますが、あらかじめご了承ください。
ページTopへ