有斐閣

『有斐閣百年史』(有斐閣,1980年)

会社名

株式会社 有斐閣

社史名

『有斐閣百年史』

   配架場所:千代田図書館「出版にまつわる本棚」
   資料番号:130233414 請求記号:出版業/023ユ

社史紹介

【会社紹介】

  武蔵国忍藩(おしはん・現在の埼玉県行田市)出身の江草斧太郎(えぐさおのたろう・1857‐1908)が、明治10年(1877)神田区一ツ橋通町に創業した書店「有史閣」を起源とする。書店としては神保町界隈の草分けであった。明治12年(1879)に店名を「有斐閣」に改め、出版事業を開始した。翻刻教科書などの出版を経て、明治20年(1887)には法学書を出版。高い評価を得て、以後法学書出版に本格的に取り組むようになった。大正2年(1913)の神田の大火により、本店は現在地(千代田区神田神保町2-17)に移転。その後も関東大震災や空襲など何度か火災に見舞われたが、その度に早期復興を遂げた。
  昭和10年(1935)、「天皇機関説事件」に端を発し、美濃部達吉らが同社より発行していた著作の一部が発禁処分とされたものの、終戦間もない昭和21年(1946)には、発禁とされていた美濃部の『憲法撮要』の改訂版をいち早く復刊した。また、取次部門を廃して出版に主力を注ぐようになり、出版分野は法学、経済学を初め多方面にわたるようになった。
  昭和25年(1950)、「株式会社有斐閣」となる。法学関係を中心とした叢書や講座を多く出版する一方で、注釈書や演習形式シリーズなど新しい試みも企画し、法学教育に大きな影響を与えるなど、法学書出版界を牽引してきた。

【内容紹介】

  創業百周年記念事業として編纂刊行された。創業前史から昭和52年(1977)までを記述。戦前期は、「明治」「大正」「昭和初期」等時代ごとに叙述。時代背景や出版界の動きを丁寧に描きながら、美濃部達吉など著者との深い関わりや主な出版物について詳述。当時の新聞広告の写真も多数掲載されている。戦後期は1年ごとに区切り、社会的背景や出版界の動きに関しては簡略に触れるにとどめ、出版物については各種の叢書、講座、辞典類を中心に、特徴的な単行本も紹介している。
  巻末の「著訳編者別索引」は、約2,450名の著訳編者名を50音順に並べ、氏名ごとに書名を発行年順に配列している。その豊富な出版物と著作者から、社会科学系出版界に位置する有斐閣の役割と功績を伺い知ることができる。また、団藤重光や我妻栄など戦後の法学界の重鎮をはじめ主だった法学者の名も見られ、「有斐閣百年史年譜」と併せて法学書出版の動向が分かる資料となっている。なお、『百年史』以降10年ごとの追録があり、2013年現在3巻まで刊行されている。

内容注記

  【図版】
  巻頭:
   ・初代・江草斧太郎夫妻および二代・江草重忠夫妻の面影
   ・初代江草斧太郎の遺訓
   ・日高秩父先生揮毫の扁額
   ・社屋の変遷
   ・現在の本社および支店の社屋 など
  本文中:
   ・各種出版物の写真など多数
  【付録】
  巻末:
   ・年次別発行書目
   ・著訳編者別索引
   ・発行・発売雑誌一覧
   ・記念論文集一覧
   ・有斐閣百年史年譜

目次

関連文献

参考リンク