特別展
紀伊国屋三谷家コレクション 浮世絵をうる・つくる・みる

日比谷図書文化館 特別展
紀伊国屋三谷家コレクション 浮世絵をうる・つくる・みる

 いまや日本を代表する芸術として世界中から愛される浮世絵。本展では、「うる」「つくる」「みる」をキーワードに、江戸・明治期に町の絵草紙屋で売られていた浮世絵が、人びとのささやかな娯楽品として、また暮らしの貴重な情報源として親しまれていたことを紹介します。

 今回展示するのは、千代田区指定文化財である紀伊国屋三谷家コレクションの浮世絵、150点余り(*1)です。万治3(1660)年の創業以来、神田塗師町ぬしちょう(現:千代田区鍛冶町二丁目)で金物問屋を営んでいた三谷家は、江戸時代後期の八代目当主・長三郎(1819-1886)の時代に、浮世絵師たちのパトロンとなってその制作に関与しました。三代豊国や国芳の画稿(下絵)など三谷家に届けられた貴重な資料をもとに、普段明かされることのない浮世絵制作の裏側にも迫ります。

 当時の暮らしに華を添えた色鮮やかで闊達な浮世絵の世界をぜひご堪能ください。 

(*1) 前期後期あわせた展示点数

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開催概要 

  • 会期:2021年7月17日(土曜日)から9月19日(日曜日)
    ※前後期で出品作を全点展示替え
    前期 7月17日(土曜日)から8月15日(日曜日)
    後期 8月18日(水曜日)から9月19日(日曜日)
  • 開室時間:月曜日から木曜日 午前10時から午後7時、金曜日 午前10時から午後8時、土曜日 午前10時から午後7時、日曜日・祝日 午前10時から午後5時(入室は閉室の30分前まで)
  • 閉室日:休館日 7月19日(月曜日)、8月16日(月曜日)  展示替え日 8月17日(火曜日)
  • 会場:千代田区立日比谷図書文化館 1階 特別展示室
  • 観覧料:一般300円、大学・高校生200円(千代田区民・中学生以下、障害者手帳などをお持ちの方および付き添いの方1名は無料)※ 住所が確認できるもの、学生証、障害者手帳などをお持ちください。

主催:千代田区、千代田区教育委員会、千代田区立日比谷図書文化館

協力:草津宿街道交流館、国立国会図書館、株式会社高橋工房、東京大学総合図書館、長崎大学附属図書館、町田市立国際版画美術館

展示構成

第1章 浮世絵をうる -江戸の浮世絵ショップ―
現代の本屋に近い存在だった絵草紙屋で販売されていた浮世絵。浮世絵の中でも、七、八色以上の色を摺り重ねた「錦絵」は江戸の大人から子ども、諸国の旅人や武士に至るまで幅広い層から買い求められていました。今回、当時の絵草紙屋を再現します。

第2章 浮世絵をつくる -職人とパトロン―
金物問屋を営んでいた紀伊国屋三谷家の八代目当主長三郎は浮世絵制作に熱心に取り組むパトロンであり、彼のもとには完成品である錦絵やその校正資料に当たる校合摺(きょうごうずり)も届けられました。そうした資料のほか、長三郎のものと思われる修正指示が書き込まれた浮世絵の画稿を展示し、浮世絵の制作工程を紹介します。

第3章 浮世絵をみる -鑑賞と実用-
江戸・明治期の人々にとって浮世絵は身近な鑑賞品であると同時に暮らしにかかわる最新情報を提供してくれるメディアでもありました。例えば歌舞伎役者を描いた役者絵はブロマイド、あるいは出演公演のポスターやチラシとしての役割を果たしました。バリエーション豊かに展開した浮世絵から、当時の人びとの生活にいかに浮世絵が身近であったかをご覧いただきます。

三代歌川豊国「石川五右衛門」(前期展示).jpgのサムネイル画像
三代歌川豊国「四代目中村歌右衛門の石川五右衛門」
(三谷家寄託資料、前期展示)
歌川国芳「宮本無三四」(後期展示).jpgのサムネイル画像
歌川国芳「宮本無三四」
(三谷家寄託資料、後期展示)

関連講座 ※定員数に達したため、受付を終了しました。

江戸へようこそ!― 三谷家コレクションにみる浮世絵のある暮らし ―

講師:藤澤 紫(國學院大學文学部教授)
日程:7月31日(土曜日)

https://www.library.chiyoda.tokyo.jp/information/20210731-post_373/

歌舞伎を描く― 三谷家所蔵の役者絵と三代豊国 ―

講師:藤澤 茜(神奈川大学国際日本学部准教授)
日程:8月14日(土曜日)

https://www.library.chiyoda.tokyo.jp/information/20210814-post_374/

歌川国芳が拓いた武者絵 ― スペクタクル&ファンタジー ―

講師:加藤 陽介(練馬区立美術館主席学芸員)
日程:9月4日(土曜日)

https://www.library.chiyoda.tokyo.jp/information/20210904-post_375/


《 各回共通 》
〇 時間:午後2時から午後3時30分(午後1時30分開場)
〇 会場:日比谷図書文化館 地下1階 日比谷コンベンションホール(大ホール)
〇 定員:100名(事前申込順、定員に達し次第締切)
※定員を60名から100名に変更します
※会場定員は207名ですが、新型コロナウイルス感染防止対策としてソーシャルディスタンス確保のため定員を少なく設定し募集を行います。
〇 費用:1,000円(千代田区民500円〈住所を確認できるものをお持ちください〉)
〇 お申込み方法:ホームページの申込みフォーム、電話(03-3502-3340)のいずれかにて①講座名、②お名前(ふりがな)、③電話番号をご連絡ください。

新型コロナウイルス感染拡大防止対策に伴い、内容について変更や中止になる場合があります。あらかじめご了承ください。

ご来館の皆様へお願い ・館内では必ずマスクをご着用ください。
・ご入館時には手指の消毒、職員による検温、入館票のご記入(「貸出券番号」または「名前と電話番号」)をお願いします。

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