としょかんのこしょてん VOL.16 書物の世界の仏像鑑賞 ―『図像十巻抄』を中心に

書物の世界の仏像鑑賞 ―『図像十巻抄』を中心に

9月1日(月)から開催の第16回目は「書物の世界の仏像鑑賞 -『図像十巻抄』を中心に-」と題し、元文三年(1738)に書かれた、仏像の個別の形や色、持ち物や手の形などを詳細に解説している「図像十巻抄」より世界の仏像たち、特に代表的・特徴的な8尊を、ご覧いただきます。

いつの時代も人々の心を動かし、魅力を放ち続ける仏像達。
彫刻だけでなく、書物の世界でもお楽しみください。

この機会にぜひご覧ください。

「本の街」神田神保町 オフィシャルサイト BOOK TOWN じんぼうでも紹介されています。

としょかんのこしょてん VOL.16
 ◆◆◆書物の世界の仏像鑑賞 -『図像十巻抄』を中心に-◆◆◆

期間 2008年9月1日(月)~9月30(火)
場所 千代田図書館9階 出張古書店コーナー
担当 小林書房
お問い合わせ 千代田図書館 03-5211-4289・4290

今春、東京国立博物館にて催された「国宝薬師寺展」では、日本仏教彫刻の最高傑作の一つとして知られる、国宝「日光・月光菩薩立像」がそろって公開され、大きな注目を集めました。
また、ニューヨークのオークションでは運慶作とみられる「木造大日如来坐像」が日本美術品、仏教美術品共に最高落札額を記録するというニュースもありました。

いつの時代も人々の心を動かし、魅力を放ち続ける仏像達。
彫刻だけでなく、書物の世界でも古くより描き続けられています。
その代表的な書物が平安時代成立とされる「十巻抄」です。
仏像たちの個別の形や色、持ち物や手の形などを詳細に解説し、図像を描く形式をとっており、十巻の巻物にまとめられている所からその名が付いています。
このような古人たちの作業があったからこそ、仏像たちの特徴や容姿が混乱する事なく、一通りの決まりを持って、今にその姿を伝えているのでしょう。

今回の展示では、元文三年(1738)に書かれた「図像十巻抄」を基に書物の世界の仏像たち、特に代表的・特徴的な8尊を、ご覧いただきます。
仏たちの容姿の特徴はもちろん、和紙と墨が織り成す、その繊細な筆使いや、鮮やかな色合い。
仏達の様々な表情、後世に伝えようという人々の想いなどを感じていただけたらと思います。

【出品リスト】
図像十巻抄 8冊 元文三年雲羽・便影写、還我画

元文三年(1738)に文字を雲羽・便影によって筆写、図像を還我によって描かれた。
底本は延慶二年(1309)の印玄本。安永七年(1778)に栄順によって校訂、朱点や朱字での書込みが見られる。

巻八「忿怒部」、巻十「天部下」を欠く8冊本。
全8冊中、77尊を収録。筆による細やかな描写と鮮やかな色彩が目を引く図像である。
今回は以下の8尊を展示いたします。

巻第一【五仏部】    ○大日如来(金剛界)
巻第二【仏頂并如来部】 ○薬師如来
巻第三【経部】 ○仁王経曼荼羅
巻第四【秘部】 ○愛染王
巻第五【菩薩部】    ○弥勒菩薩
巻第六【観音部上】   ○千手観音
巻第七【観音部下】    ○白衣観音
巻第九【天部上】    ○歓喜自在天

◆出品リストは予告なく変更になる場合があります。

 

 

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