父の娘 少女たち 森茉莉と矢川澄子 それからそれから......
流麗かつ絢爛豪華な美文で耽美的世界を描いた作品と独自の審美眼が光る小気味いいエッセーが魅力の両端であり、近年再評価の機運も高い〈森 茉莉〉と、優れた詩人として或は『ぞうのババール』を始めとする名児童文学翻訳者として、そして何よりも永遠の少女として不世出のひと〈矢川澄子〉を中心として、【少女】をテーマに女流作家の著作や直筆原稿などを展示。
森茉莉は、明治の大文豪・森鷗外の長女である。彼女は父への想いを「恋愛」というタイトルの文章に残している。彼女は嫁ぎ先に残してきた長男と二十年近く経って再会した時のことを「あたかも恋人同士であるかのように」と綴っている。
矢川澄子は、戦前の教育学者・矢川徳光の次女であり、長じては「永遠の少年皇帝」とも称されたフランス文学者で作家の澁澤龍彦の最初の妻となった。彼女は彼を終生「おにいちゃん」と呼んだ。
森茉莉は【少女】のまま生き続け、それゆえに書くものはすべて【少女】を内包し、けれども自身は【少女】であったころを思い出のよすがとして生きた。矢川澄子は【少女】であり続けたいと願い、それゆえに【少女】を書き、語り、愛し、自らその生涯をもって【少女】たらんと生きた。
並び称されること多くも、実は対照的な二人の【少女】の魅力を垣間見てみませんか。
会期 | 2014年9月17日(水)~11月11日(火) |
場所 | 千代田図書館9階=出張古書店コーナー |
担当 | 喇嘛舎(らましゃ)/文学、映画、写真、美術、プロレス、マンガ、原稿、全共闘 |
出張古書店コーナー「としょかんのこしょてん」とは・・・神田古書店連盟との連携展示です。担当古書店の方が、自店の商品をもとに、展示タイトルや内容、キャプションなどを考えており、古書店の商品を1つのテーマに沿って見られる貴重な機会です。
出品リスト
※出品内容は予告なく変更する場合がございます。
著者 | タイトル | 備考 | 予定価格 |
矢川澄子 | 父の娘たち 森茉莉とアナイス・ニン | ¥3,500 | |
「ユリイカ:矢川澄子 不滅の少女」 | ¥4,000 | ||
森茉莉 | 原稿のみ | 1点 | ¥40,000 |
甘い蜜の部屋 | 署名入り文庫本 | ¥2,500 | |
森茉莉 | 甘い蜜の部屋 | ¥2,500 | |
父の帽子 | 署名入り | 非売品 | |
父の帽子 | 元版 | ¥2,000 | |
父の帽子 | 新版 | ¥1,200 | |
記憶の絵 | ¥1,000 | ||
森茉莉 | 靴の音 | ¥1,000 | |
恋人たちの森 | ¥1,000 | ||
枯葉の寝床 | ¥1,000 | ||
贅沢貧乏 | ¥1,000 | ||
私の美男子論 | ¥2,500 | ||
ロマンとエッセー(全6巻)より3冊 | 非売品 | ||
尾崎翠 | 第七官界彷徨 | 非売品 | |
野溝七生子 | 眉輪 | 非売品 | |
アナイス・ニン | アナイス・ニンの日記 | 原真佐子訳版 | 非売品 |
アナイス・ニンのエロチカ | 洋書 | 非売品 | |
森茉莉 | (翻訳)マドゥモアゼル ルゥルゥ ジイップ作 |
元版(初刊行本) | 非売品 |
薔薇十字社版 | 非売品 | ||
出帆新社版 | ¥4,000 | ||
新潮社選集版 | 非売品 | ||
矢川澄子 | おみまい | 最初で最後の書下ろし絵本 | 非売品 |
(翻訳)雪のひとひら | ¥1,000 | ||
(翻訳)ぞうのババール | 非売品 | ||
(翻訳)若草物語 | 非売品 | ||
(翻訳)ハイジ | 非売品 | ||
(翻訳)ほんものの魔法使 | 非売品 | ||
森茉莉 | 自筆原稿「ドッキリチャンネル」より | 1点 | ¥40,000 |
自筆原稿「ドッキリチャンネル」より | 1点 | 非売品 | |
矢川澄子 | 自筆原稿「彷書月刊」より | 1点+掲載誌(本) | 非売品 |
おにいちゃん 回想の澁澤龍彦 | ¥6,800 | ||
矢川澄子 | 矢川澄子作品集成 | (限定版)署名入り | 非売品 |
ことばの国のアリス | 署名入り | 非売品 | |
架空の庭 | 非売品 | ||
いづくへか | 非売品 | ||
(翻訳)にいさんといもうと | 非売品 |