ケルト文化と循環する生命―「渦巻文様」を読み解く

ケルト文化と循環する生命―「渦巻文様」を読み解く_チラシ歴史の古層を現代に伝える「ケルト文化」は、「もうひとつのヨーロッパの源流」として注目を浴びています。古代ローマより古く、今から2800年前、フランス・ベルギー・スイス・ドイツ南部・オーストリア・スペイン、東ヨーロッパ諸地域までにわたり、鉄器文明を広め、生命力にあふれる装飾芸術を創造しました。そして中世キリスト教時代、アイルランド・スコットランド・ウェールズなど「島のケルト」の修道士たちが、聖書写本に、「渦巻、動物、結び目、組紐」など、力強くうごめく神秘的な文様を盛んに表しました。
「世界で最も美しい本」と言われる『ケルズの書』の魅力は、19世紀後半からの「ケルト・リヴァイヴァル」にも蘇り、「アール・ヌーヴォー」にも影響を与え、現代のデザインにも反映されています。
その理由は、ケルト文化の豊かな自然観・生命観がそれらの文様・デザイン、そして神話・伝説に反映されているからと言えます。

この講座では、ケルト文化によって伝えられてきた神話・伝説、美術・考古を通して、「死からの再生」と「生命の循環」への祈りと思想についてお話しいただき、日本人の心と響き合う文化芸術の特色に迫ります。
※7月20日発行の「千代田区立図書館 図書館だより」2023年夏号に掲載されたタイトルから変更になっています。
カテゴリ:
芸術

基本情報

開催日時

2023年10月4日(水曜日)午後7時~午後8時30分

開催場所

日比谷図書文化館

開場時間

午後6時30分

会場

地下1階
日比谷コンベンションホール(大ホール)

講師:鶴岡 真弓(多摩美術大学名誉教授)

講師:鶴岡 真弓(多摩美術大学名誉教授)

■鶴岡 真弓(つるおか まゆみ)
多摩美術大学名誉教授。ケルト芸術文化・ユーロ=アジア造形表象研究。早稲田大学大学院修了。ダブリン大学留学。日本ケルト協会顧問、東京自由大学顧問◆主著『ケルト/装飾的思考』『ケルト美術』(筑摩書房)『ケルトの想像力』(青土社)『装飾する魂』『ジョイスとケルト世界』(平凡社)『阿修羅のジュエリー』(イースト・プレス)『すぐわかるヨーロッパの装飾文様』(東京美術)『装飾デザインを読みとく30のストーリー』(日本ヴォーグ社)◆共著『図説ケルトの歴史』(河出書房新社)『ケルトの魂』(平凡社)◆訳書『ケルズの書』(岩波書店)◆監修『ケルト事典』『ケルト人』『ケルトの神話・伝説』(創元社)他。◆『ケルト再生の思想:ハロウィンからの生命循環』(ちくま新書)で河合隼雄学芸賞受賞。

ケルト文化と循環する生命―「渦巻文様」を読み解く
ケルト渦巻文様『ケルズの書』より(部分)ダブリン大学トリニティ・カレッジ図書館蔵

詳細情報

定員 200名(事前申込順、定員に達し次第締切)
参加費 1,000円
お申し込み方法 お申し込みフォーム、電話(03‐3502‐3340)、ご来館(1階受付)、いずれかにて、①講座名(または講演会名)、②お名前(よみがな)、③電話番号、(「お申し込みフォーム」からの場合は、④メールアドレス)をご連絡ください。
*小学生以下のお子さまが参加される場合、保護者の同伴が必要です。(同伴者の方にも参加費が必要です)
ご来館の皆様へお願い 体調のすぐれない(発熱、咳、倦怠感など)場合は、ご来館をご遠慮ください。
お問い合わせ 日比谷図書文化館 03-3502-3340(代表)

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