一橋・駿河台図書館業務資料

千代田図書館では、当館の前身である東京市立一橋ひとつばし図書館・駿河するがだい図書館時代の業務資料137点を「一橋・駿河台図書館業務資料」と呼び、整理・保存しています。日直・宿直日誌、予算差引簿、閲覧料日計簿、図書購入関係綴など、大正12年から昭和30年頃までに作成されたこれらの資料からは、当時の図書館の様子を具体的に読み取ることができます。

戦前、公共図書館の創成期に、日比谷・深川・京橋とともに東京市立図書館の中心的な役割を担った一橋・駿河台図書館の業務資料は、日本の図書館史研究および出版文化史研究において、大変重要なものです。

これらの業務資料からは、当時の図書館広報誌「市立図書館と其事業」や東京市の公文書だけではわからない、細かなレベルでの事業進捗状況や運営の実態を知ることができます。また、これまでは図書館員の回想録に記載があるがその根拠となる一次資料が見つかっていなかった情報について、裏付けとなる資料が見つかるなど、図書館史研究の精度向上の面からも注目されています。

千代田図書館では、「千代田区立図書館出版関連資料コレクション構築方針」に基づき、研究者のご協力をいただきながら、資料の調査や目録作成などを行い、利用環境の整備を進めてきました。現在、全資料の画像をWeb上で公開しています。また、展示や講演会を通して、研究成果を広く紹介しています。

関連展示および講演会

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