展示『戦前の出版検閲を語る資料展「浮かび上がる検閲の実態」』

内務省委託本関連展示

『戦前の出版検閲を語る資料展「浮かび上がる検閲の実態」』

戦前期の日本では、中央官庁の一つであった内務省が出版物の検閲をおこなっており、新聞・雑誌・書籍などの納本が義務づけられていました。しかし、検閲業務で実際に用いられた原本はさまざまな事情により散逸したため、現在確認できるものは、そのごく一部だといわれています。
 残存する記録が少ないため不明な点が多いといわれる出版検閲ですが、僅かながら現存する検閲原本や発売頒布禁止処分とされた図書、検閲に関連する資料などから、検閲体制下における出版事情を窺うことができます。
 昭和初期の出版検閲について解説するとともに、千代田図書館蔵「内務省委託本」をはじめとする、検閲の実態を今に伝える貴重な原本や資料を展示します。

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期間 2011年1月24日(月)~3月26日(土)
場所 千代田図書館 9階 展示ウォールほか
協力 国立国会図書館、江東区立深川図書館

展示関連講演会のお知らせ
本展示「浮かび上がる検閲の実態」に関連して、次の3回の講演会をおこないます。研究の最前線に立つ三人の講師が、それぞれ独自の切り口から出版検閲の実態についてお話しします。

「いつ・だれが・どのように検閲したのか」
「戦前期の発禁本のゆくえ」
「戦前期の出版検閲と法制度」

関連ミニ展示のお知らせ
ミニ展示「発禁本の境界」