人々は事件をどう記し、どう伝えたのか
―― 季節外れの雪降る安政七年三月三日。
江戸幕府の大老 井伊直弼が攘夷過激派の浪士に襲撃された「桜田門外の変」。
事件は幕府を揺るがし、その七年後、江戸時代は幕を閉じることとなります。
月岡芳年画「安政五年三月三日水府ノ脱士等芝愛宕ノ山上ヘ集会ニ及ビ旧主ノ鬱憤ヲ散ゼン為大老彦根侯ヲ撃殺ト雪中ニ密計ヲ評定シ余波ノ宴ヲ催ス図」(区寄託、紀伊国屋三谷家浮世絵コレクション)
幕府最高職の暗殺は、社会をも動揺させ、様々な人によって記録され、描かれました。
現代でも芝居や小説、ドラマや映画などで取り上げられることの多い「桜田門外の変」は、どのように起き、どのように記され、どのように伝えられたのでしょうか。
絵画や資料から事件をたどってみます。
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桜田門外の変とは
開催概要
- 会期:2025年2月8日(土曜日)~3月24日(月曜日)
<休館日>2月17日(月曜日)、3月17日(月曜日) - 開室時間:月曜日~木曜日 午前10時~午後7時、金曜日 午前10時~午後8時、
土曜日 午前10時~午後7時、日曜日・祝日 午前10時~午後5時(入室は閉室の30分前まで)
- 会場:千代田区立日比谷図書文化館 1階 特別展示室(千代田区日比谷公園1-4)
- 観覧料:一般500円、大学・高校生300円(千代田区民・中学生以下、障害者手帳などをお持ちの方および付き添いの方1名は無料)
※住所が確認できるもの、学生証、障害者手帳などをお持ちください。
- 主催:千代田区立日比谷図書文化館
- 共催:千代田区、千代田区教育委員会
みどころ
事件を描いた絵画が日比谷に集結!
日本で最も有名な桜田門外の変の絵と言っても過言ではない「桜田門外之変図」(茨城県立図書館所蔵(茨城県立歴史館保管))を始め、事件を描いた絵を多数ご紹介します。
事件がどのように記録され、つたえられたかに注目
創作の中では脚色されることが多いですが、本展では当時の史料をもとに事件の実像に迫ります。また、当時の人々が事件をどう捉え、記録したかという点に着目します。
アクセス
関連講座
関連講座 日比谷カレッジ「彦根藩世田谷領の人々と桜田門外の変」
江戸時代、現在の世田谷区域には、近江国彦根藩の飛地領(彦根藩世田谷領)が存在しました。彦根藩世田谷領の人々にとって、領主である井伊直弼が殺害された桜田門外の変は大きな衝撃だったことでしょう。本講座では、世田谷代官の妻が書いた日記や、村々に残された史料から、事件が起きた当時の世田谷領内の様子や、井伊家の菩提寺である豪徳寺での直弼の葬儀準備をはじめとした事件後の動向も取り上げながら、世田谷の人々から見た桜田門外の変を紹介します。
日時:2月22日(土曜日) 午後2時~午後3時30分(午後1時30分開場)
関連講座 日比谷カレッジ「彦根藩世田谷領の人々と桜田門外の変」
関連講座 日比谷カレッジ「桜田門外の変の描かれ方」
幕末期、幕府大老井伊直弼は登城途中の桜田門外において尊王攘夷激派により暗殺された。原因は安政五か国条約の締結と将軍継嗣問題を強引に結着させ、反対派を安政の大獄で弾圧したことであった。桜田門外の変は、社会に大きな影響を与えるとともに、幕末政局の重要な転換点となった。この事件を江戸庶民はどのように捉えたか、幕府や水戸藩・彦根藩など諸藩はいかに対応したか見ていきたい。さらに、この事件が近代において、小説や大河ドラマ、映画などでどのように描かれたか見ていくことにしたい。
日時:3月1日(土曜日)午後2時~午後3時30分(午後1時30分開場)
関連講演会「歩いて現場検証!桜田門外の変」
桜田門外の変はどんな場所で起きたのか、事件後、どのような経過を辿ったのか。井伊直弼が出発した彦根藩邸や、浪士たちの逃走経路を巡りながら、展示への理解を深めていきます。
日時:3月22日(土曜日)午前10時~2時間程度
※集合場所、経路など詳細は上記リンクにあります。
お問合せ先
電話:03-3502-3340(代表)
取材のお問い合わせ先
広報営業部門:南辻 電話:03-3502-3340
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